今日はお昼少し前から,となりの大学のボスとおはなしタイム。頼んでいた紹介状を受け取って(だいぶきらびやかな言葉がおどっていますが,こういうのを本気にしてはいけませんし,書いてくれた本人の前では本気にしたふりをしなければなりません),いま応募しているお金がもらえてもう3年残れることになったら,来年にでもあそこの教会の共同研究をしようということになって,まえに手渡しといた論文のことを話して,あとはなんだっけかな,この間のちょっとした発見で,2ページくらいのプチ論文(という言葉をつかってました。articolino)を書こうという話になりました。このプチ論文はボスのケアレスミス(彼だけではなく,大部分の研究者が間違っているのだけど,最新の論文で間違ったのは彼。そして,ケアレスなのだけどけっこう致命的)を訂正しているものなので,実はかなりどきどきものだったのですが,快く受け入れてもらえてちょっとほっとしているところです。順番からいうと,今やっている論文のあとではじめたものだけど,分量が少なくて図版を用意したりといった手間がない分,こちらが先にでるかもしれない。そうこうしているうちにお昼の時間をのがし,途中のバールでパニーニを食べ,別の店でジェラートを買い,灼熱の炎天下の元(冗語X2)部屋までたどりついたときにはもう,シャワーをあびてあとはベッドのうえにころがるくらいしか気力が残っていませんでした。いまは夕方5時少しすぎ。夕飯前に少しこれから作業をします。しかしここ数ヶ月は,勉強・研究・作業のうち,最後の割合が増えてきて,ちょっとタイクツです。
2004/06/30 (Wed.) 17:21:15
2004年07月01日
2004年06月20日
有名な絵
例の本ですが,もう一度ちゃんと読んでみました。この人(かもしれない)について書かれた本ですが,まぁ昨今のあんましよくない風潮に反して,ちょんと文書調査を自分で一からやったうえで,それでも分からないことはちゃんと分からないといっているあたりは好感がもてます。そんなのあたりまえかと思うんですがわりとそうでもないんですよね。つい最近(別の絵ですが)に出された論文に関して,隣の大学のセンセが批判しているんですが,その文章が
しかし読んでいて,この本の内容と関係なくふと思ったのは,この絵がいまのように有名なのは,20世紀の始め頃にあった盗難事件が結構関係あるんじゃないかな。日本でどれくらい知られているかわからないけど,一度盗まれて数年間行方不明になっています。それでフィレ○ツェにあるこれもまた有名な美術館に持ち込まれて,そこでちょっと展示された後(というのもまた悠長な話だ),ぶじおフランスにもどりましたとさ。ダ×ダだとかシュー○レアリ○ムという文脈で取り上げられたのも,ちょうどこのあとくらいだし,やっぱりこの事件が関係しているんだろうな。同時代に生きていたわけではないし,このあたりのことを調べているわけでもないけど,新聞とかでは大きく取り上げられて,一般への露出も一気に高まっただろうし。
あとはここまで有名になったのはフランスという国の文化政策ですかね。あの国,美術関係をもりたてるためにすごい金を投下してますからね。ナショナリズムのごんげっす。
2004/06/20 (Sun.) 11:47:57
著者は文書の解釈に独断的な主張を付け加え,あたかもそれが「事実」であるかのように思い込ませようとしている。みたいな辛口な言葉も出てくるぐらいで,まぁあれです。そういうのとは無関係なのは,わりと好感が持てるところです。しかし,このあたりのことを書くときはどうも言葉があいまいです。
しかし読んでいて,この本の内容と関係なくふと思ったのは,この絵がいまのように有名なのは,20世紀の始め頃にあった盗難事件が結構関係あるんじゃないかな。日本でどれくらい知られているかわからないけど,一度盗まれて数年間行方不明になっています。それでフィレ○ツェにあるこれもまた有名な美術館に持ち込まれて,そこでちょっと展示された後(というのもまた悠長な話だ),ぶじおフランスにもどりましたとさ。ダ×ダだとかシュー○レアリ○ムという文脈で取り上げられたのも,ちょうどこのあとくらいだし,やっぱりこの事件が関係しているんだろうな。同時代に生きていたわけではないし,このあたりのことを調べているわけでもないけど,新聞とかでは大きく取り上げられて,一般への露出も一気に高まっただろうし。
あとはここまで有名になったのはフランスという国の文化政策ですかね。あの国,美術関係をもりたてるためにすごい金を投下してますからね。ナショナリズムのごんげっす。
2004/06/20 (Sun.) 11:47:57
2004年06月18日
ほんやくばなし
うけとった例の本だけど,ひまな時間をみつけてざっと一通り読んでみた。うーん,びみょー。肯定的な面としては,「だれにもケンカをうっていない」ということでしょうか。あは。これを翻訳したからといって,面倒なことにまきこまれるということはなさそうです。なんだかわかりにくい話で申し訳ありません。まぁたぶん,世界で一番有名な絵のモデルになった(かもしれない)女性に関して,いろいろ古文書をひっくりかえして,家庭の事情だとか結婚生活がどうだったかとかいうことを詳細に調べているんですが(この部分はまじめな研究をするうえでも,わりと役にたつと思います),絵そのものに関しては非常にトラディショナルな学説を踏襲しているだけで,特にスキャンダラスなことは書かれていないということです。いやはや。週明けにでも電話をしなくっちゃ。日本での出版社がきまっているとかだったら,受けてもよいかな,という気になっております。日本語で翻訳がでるとしたら,「世界で一番有名な女性の一生」とかいう副題がついちゃうんでしょうか。どきどき。しかしはたしてこんな本が売れるのだろうか。学術関係の翻訳はボランティアというのが相場なので,売れても売れなくても関係ないんですが。小部数の出版かとおもってあなどっていたら,イタリアの大手のオンライン書店でもあつかわれる。たしかに Polistamp. といえば美術関係の柔らかめの本をあつかうなかでは大手だもんな。
2004/06/18 (Fri.) 11:43:11
2004/06/18 (Fri.) 11:43:11
2004年06月16日
にほんごほんやくー
イタリア語のあまり厚くない本を郵便で受け取りました。著者謹呈というやつです。実はこの本に関しては,日本語の翻訳を手伝ってくれないかというふうに微妙なオファーを受けていて,どうしたものかと思っているところです。電話でちょっと話したのだけど,著者のおじさんはフランス語版実現にも向けてちゃくちゃくと動いているみたいです。本には軽く目を通したのだけど,日本語版が売れるかどうかは別として,個人的にはそこそこにおもしろそうではある。そしてまぁ,古文書を使ってばかりのかなり特殊な内容なので,日本語訳をできる人間というのも限られているだろう(っていうか,知り合いになったのはフィレ○ツェの文書館だし)。ので,この夏に2月日本に帰っている間にでも,翻訳自体をやることはやぶさかではないのだけど,出版社とかはどうなっているのかな。なんだか日本人の教授でそういうことの面倒を見てくれるような知り合いがいるみたいな口ぶりだったけど(しかし苗字だけをイタリア語で言われても特定できん)。むしろ気になるのはそっちのほうです。うーん。その人が監訳でもやるんかいな。2,3日のうちにとりあえず,受け取ったというお礼はいわなきゃならないけど,そのときにでも決断をせまられそうだ。
2004/06/16 (Wed.) 11:26:31
2004/06/16 (Wed.) 11:26:31
2004年05月29日
運の配分
いろいろあって,わりときつくなりだしています。うーん,たまに微妙に胃のあたりが重く感じることがあるけど,この程度は予想のうちなので,なんとかやりくりしていきましょう。この数日から来週の月曜までが,一番精神的な圧迫感があります。しかしいつもいつも,これが終われば少しは楽になる,と言い聞かせながらやっているのですが,楽になったためしはありません。というよりむしろ次々と困難な状況になっていく,あるいは自分をそういう状況に追い詰めていくのは研究者の悲しいさがでしょうか。
そんなこんなで惨惨たるこのごろですが,しかし良いこともあって,今日は Petrucc.と連絡がとれました。奥さんの具合が悪いらしくって,しばらく動けないということだけど,明日になったら自宅に電話して,ということだったのでそれでアポイントメントが取れるでしょう。しかしそれに先回りして,ボスから(私から連絡があるという旨)連絡がいっていたらしく,このあたりはさすが。恩を受けてばかりです。
Petrucc. は私の専門とは直接の関係はないのだけど,彼にはボスに劣らずお世話になっていて,私が古文書をめくれるようになったのは(といってもまだひよっこだけど)ひとえに彼のおかげ。小学生の孫に文字を教えるおじいさん,という感じで古筆跡(日本語でどういうのかは自信がない)の習得に忍耐強く付き合ってくれる彼がいなければ,ここまでするのにはもっと時間がかかったでしょう。しかし,世界でも最も優秀な部類に入るパ○オグ○ファーをこういう目的で使うというのは,ずいぶんと贅沢なものです。彼から学ぶべきことはまだ山のように残っているので,ただひたすら長生きしてくれることを願うばかりです。
しかし私は環境,特に教えを請う人間にはかなり恵まれている。もちろん,現状に不満はないわけではないけれど,そしてこの環境にいるのは私がそれを選んだからだとはいえ,同じ種類の人間であっても必ずしもそうでないということを考えると,やはり恵まれている部分もあるのだと思う。
と話題にかこつけて,河水風文さんにトラックバック&2連続でリンクしてみました。この週末の更新を楽しみにしています。
2004/05/28 (Fri.) 19:39:12
そんなこんなで惨惨たるこのごろですが,しかし良いこともあって,今日は Petrucc.と連絡がとれました。奥さんの具合が悪いらしくって,しばらく動けないということだけど,明日になったら自宅に電話して,ということだったのでそれでアポイントメントが取れるでしょう。しかしそれに先回りして,ボスから(私から連絡があるという旨)連絡がいっていたらしく,このあたりはさすが。恩を受けてばかりです。
Petrucc. は私の専門とは直接の関係はないのだけど,彼にはボスに劣らずお世話になっていて,私が古文書をめくれるようになったのは(といってもまだひよっこだけど)ひとえに彼のおかげ。小学生の孫に文字を教えるおじいさん,という感じで古筆跡(日本語でどういうのかは自信がない)の習得に忍耐強く付き合ってくれる彼がいなければ,ここまでするのにはもっと時間がかかったでしょう。しかし,世界でも最も優秀な部類に入るパ○オグ○ファーをこういう目的で使うというのは,ずいぶんと贅沢なものです。彼から学ぶべきことはまだ山のように残っているので,ただひたすら長生きしてくれることを願うばかりです。
しかし私は環境,特に教えを請う人間にはかなり恵まれている。もちろん,現状に不満はないわけではないけれど,そしてこの環境にいるのは私がそれを選んだからだとはいえ,同じ種類の人間であっても必ずしもそうでないということを考えると,やはり恵まれている部分もあるのだと思う。
どうやら私は、金銭運・恋愛運が限りなく0に近い代わり、というのは,その人が金銭や恋愛に費やす分の労力を仕事に費やした結果を,運という言葉にこめて説明したと捉えることもできる。労力をより費やせば,そこに機会が生まれ「可能性」が高まり,「運」が良くなる。私はどうだろう,あきらかに金銭運は仕事のために食いつぶしてきた感じもする。もうひとつの,ありえた自分の姿,つまり運を別の方向に使った自分を考えないこともないけれど,もう一度やりなおせたとしてもいまと変わらない自分になった気もする。
仕事運はだけは、やたら強いみたいですな。
風の香る道 2004.05.24
と話題にかこつけて,河水風文さんにトラックバック&2連続でリンクしてみました。この週末の更新を楽しみにしています。
2004/05/28 (Fri.) 19:39:12
2004年05月27日
いきぬき
さっきちょっと息抜きに,日記を書いたのだけど,読み返してみたら仕事の愚痴みたいになってしまったので非公開にしました。これはなかなか便利ですね。ちょうど翻訳が一章,切りのいいところまで終わったので,お昼ごはんの前に少し散歩でもしようかと思っています。
2004/05/27 (Thu.) 11:52:11
2004/05/27 (Thu.) 11:52:11
2004年05月25日
Doss. Doss. と Garofal. の polittic.
今日のゼミは他所の研究者がきて話していったのだけど,あれはちょっとすごかった。絵の見方というのが,はじめてわかりました。もちろんおおげさに言っていますが,わりと本気でもあります。うーん,日本のXXX美術をやっているひとで,あの講義をできる人はいないだろう。うちの日本のボスは優秀な人だけど,タイプが違うしな。いまボスもその系統で,自然に自分もその系統に落ち着いているのだけど,ああいうのを見せられるとちょっとむくむくくるものもあります。このゼミで来週発表をやるというのはなかなか気が重い。
2004年05月24日
論文翻訳進捗
論文翻訳と改訂,38ページ。このペースでいくと,70ページくらいにはなるかもしれない。補論として付け加えるものが多い。
この午前中にやったのは,ある研究者の出した説(私の説とは相容れない)のをあらゆる根拠を出して否定している部分。必要なこととはいえ,気が滅入ります。ちょっとこれから,庭に下りて気分転換をしてきます。
2004/05/24 (Mon.) 11:41:17
この午前中にやったのは,ある研究者の出した説(私の説とは相容れない)のをあらゆる根拠を出して否定している部分。必要なこととはいえ,気が滅入ります。ちょっとこれから,庭に下りて気分転換をしてきます。
2004/05/24 (Mon.) 11:41:17
2004年05月22日
発表原稿
発表の原稿を削りに削って10,888ワード。これだと,私が落ち着いて読める範囲の120ワード/分でもなんとか持ち時間の90分におさまる。初稿にあったいろいろな悪口は結局全部削除。発表に使うパワーポイントはできているから,あとはイタリア語のワードが入っているパソコンでスペルチェックをして,Giovann.にもう一度軽く目を通してもらっておしまい。口頭発表なので,あまり表現に気を使うこともないだろう。本番は31日。ビデにお湯をためて下着の洗濯をしていたことも忘れて,午前中はこの仕事に没頭していました。ご飯のあとは別の原稿の予定。
2004/05/22 (Sat.) 12:12:24
2004/05/22 (Sat.) 12:12:24
2004年05月20日
しごとしごと
1週間前からだいぶ夏らしい陽気になりました。それ以前は例年にない寒い5月で(ちなみに去年は例年にない熱い5月)コートが必要なくらいだったのだけど,いまや州都はタンクトップにブラジャーなしのフランス人とアメリカ人に占拠されています。えっと,彼らは仕事とかしなくていいんでしょうか。一方でイタリア人は,まだ厚手の上着を着ている人が多い。私は朝は厚手のシャツをはおってきたけど,午後になってぬぎました。
今日は州都までおでかけお仕事。いま地元で主にやっている書き物作業はすでに自分のなかでは明白なことを,他の人にわかるようにまとめるという,ある意味非常に後ろ向きな作業なので,たまには新しいこともしないと脳みそがとけていきそうです。
朝の電車では州都の展覧会を見に行く Daniel.とたまたま一緒に。普段は住んでいないらしいけど州都に家(マンション)を持っているそうです。しかも Uffiz.美術館の近くだって。おいおい。おまえまだ20ちょっとだろ,とか思いつつ,なんだかイタリアだと親が息子に家をかってやるのは結構普通ですかね。私の友人ではこれで3人目です。社会階層のかたよりとかがあるんで,ほんとに一般的かはわかりません。寝室がひとつと居間だけの小さな家だよ,と謙遜してましたが,それは十分でかいぞ。電車のなかで知り合いと二人きりというのは,私のペースで話てくれるから気が楽です。しゃべるのはいつまでたってもにがて。
Daniel.とわかれてからはまず Osp. degli Innocen. の古文書館。2冊古文書を無駄にめくって11時。この方向は何も出てこないかもしれない。その後,近くでやっている Bartolome. di Giovann. の展覧会に行こうとおもったけど,会場の S. Marc.美術館に列ができていたので(展覧会が人気,というわけではないと思うけど)予定を変更して川沿いの国立図書館へ。イタリア語と英語の論文を一本ずつ,目を通したあとにコピーしようとするとだめだって。え?と聞き返すと,写真があるから。じゃあ写真以外のページ,というとそれもだめ。二十何センチより大きいのはだめだそうです。うーん,なんだか前と言っていることが違うような気がするけど。しかしこの基準でいくと,私の分野の本だと NG が多いな。これは別の図書館にいくべきか。数年前に出たイタリア語の論文のほうは,いまやっていることがひと段落したらやろうと思っていたことと同じことがやられていてちょっとショック。取り掛かる前に気づいてよかったというところでしょうか。文書調査と図像の意味の解釈に関してかなり甘いところがあったので,このあたりはまだ余地があるかもしれません。
その後は,国立の文書館へ。こちらはちょっとした収穫があった。非常に重要な画家の非常に重要な作品の非常に重要な文書のちょっとした解釈の間違いがこれで解決です。これに関してはもう,アメリカ人のある研究者は10年以上前に気づいているんですが結構微妙なところがある。彼はわかる人にはわかるように,論文のなかにその正しい答えだけ書いて,これまでの間違った解釈に対する反論はいっさいしていない。それ以後に何本かだした論文やわりとまとまった形の本のなかでもその問題にはまったくふれていなくって,もうこの件について書く気はなさそう。一番ありえそうなのは,答えだけ出しといて気づかないほかの研究者を馬鹿にしてる,というのだけど,なんだかほんとにありそうなのがいやだなぁ。プチ・フェルマーの定理みたいだ。性格わる。しかしたしかに,彼以降に論文出したイタリア人の研究者はなにやっていたんだろう,という気はしなくもありません。問題がどこにあるかに気づけば,3時間古文書をめくれば解決する問題なのに。ちなみに,お世話になってる隣の大学の中ボスはそれに気づかずに去年論文出しちゃってます。あらら。まず彼に相談するところかな。必要なページのマイクロフィルムを頼んで,あとは何冊か無駄にめくりつつ,次回分の請求をして帰途。
そして今は帰りの電車のなかで,州都でもらった無料新聞をつらつら見ています。City。イタリアはヨーロッパのなかでもっとも経済格差が激しいとか,いろいろと気の滅入ることが書いてあります。子供に家を買ってあげられるとかは,その上部に属する階層なのだろう。イタリア兵の遺体が帰国。不況なのにインフレ。あさっての金曜日はまた国中ストライキ。西日がまぶしい。
2004/05/19 (Wed.) 18:45:11
今日は州都までおでかけお仕事。いま地元で主にやっている書き物作業はすでに自分のなかでは明白なことを,他の人にわかるようにまとめるという,ある意味非常に後ろ向きな作業なので,たまには新しいこともしないと脳みそがとけていきそうです。
朝の電車では州都の展覧会を見に行く Daniel.とたまたま一緒に。普段は住んでいないらしいけど州都に家(マンション)を持っているそうです。しかも Uffiz.美術館の近くだって。おいおい。おまえまだ20ちょっとだろ,とか思いつつ,なんだかイタリアだと親が息子に家をかってやるのは結構普通ですかね。私の友人ではこれで3人目です。社会階層のかたよりとかがあるんで,ほんとに一般的かはわかりません。寝室がひとつと居間だけの小さな家だよ,と謙遜してましたが,それは十分でかいぞ。電車のなかで知り合いと二人きりというのは,私のペースで話てくれるから気が楽です。しゃべるのはいつまでたってもにがて。
Daniel.とわかれてからはまず Osp. degli Innocen. の古文書館。2冊古文書を無駄にめくって11時。この方向は何も出てこないかもしれない。その後,近くでやっている Bartolome. di Giovann. の展覧会に行こうとおもったけど,会場の S. Marc.美術館に列ができていたので(展覧会が人気,というわけではないと思うけど)予定を変更して川沿いの国立図書館へ。イタリア語と英語の論文を一本ずつ,目を通したあとにコピーしようとするとだめだって。え?と聞き返すと,写真があるから。じゃあ写真以外のページ,というとそれもだめ。二十何センチより大きいのはだめだそうです。うーん,なんだか前と言っていることが違うような気がするけど。しかしこの基準でいくと,私の分野の本だと NG が多いな。これは別の図書館にいくべきか。数年前に出たイタリア語の論文のほうは,いまやっていることがひと段落したらやろうと思っていたことと同じことがやられていてちょっとショック。取り掛かる前に気づいてよかったというところでしょうか。文書調査と図像の意味の解釈に関してかなり甘いところがあったので,このあたりはまだ余地があるかもしれません。
その後は,国立の文書館へ。こちらはちょっとした収穫があった。非常に重要な画家の非常に重要な作品の非常に重要な文書のちょっとした解釈の間違いがこれで解決です。これに関してはもう,アメリカ人のある研究者は10年以上前に気づいているんですが結構微妙なところがある。彼はわかる人にはわかるように,論文のなかにその正しい答えだけ書いて,これまでの間違った解釈に対する反論はいっさいしていない。それ以後に何本かだした論文やわりとまとまった形の本のなかでもその問題にはまったくふれていなくって,もうこの件について書く気はなさそう。一番ありえそうなのは,答えだけ出しといて気づかないほかの研究者を馬鹿にしてる,というのだけど,なんだかほんとにありそうなのがいやだなぁ。プチ・フェルマーの定理みたいだ。性格わる。しかしたしかに,彼以降に論文出したイタリア人の研究者はなにやっていたんだろう,という気はしなくもありません。問題がどこにあるかに気づけば,3時間古文書をめくれば解決する問題なのに。ちなみに,お世話になってる隣の大学の中ボスはそれに気づかずに去年論文出しちゃってます。あらら。まず彼に相談するところかな。必要なページのマイクロフィルムを頼んで,あとは何冊か無駄にめくりつつ,次回分の請求をして帰途。
そして今は帰りの電車のなかで,州都でもらった無料新聞をつらつら見ています。City。イタリアはヨーロッパのなかでもっとも経済格差が激しいとか,いろいろと気の滅入ることが書いてあります。子供に家を買ってあげられるとかは,その上部に属する階層なのだろう。イタリア兵の遺体が帰国。不況なのにインフレ。あさっての金曜日はまた国中ストライキ。西日がまぶしい。
2004/05/19 (Wed.) 18:45:11
2004年05月18日
はたしてこれは本当に日本語なのか
翻訳続行中。作品に書かれているポーズだとか,その描かれかたとかをあれこれ言葉を使って説明するところにさしかかっています。ただ事実を羅列していけばよい歴史的な出来事の記述だとか,古文書の解釈と違って,これは書くという行為自体がけっこう大変です。日本語でやっても非常に疲れる部分ですが,イタリア語だとなおさら。語彙がたりないです。
2004/05/18 (Tue.) 10:57:12
聖人によって引き起こされた奇跡を目撃した二人の女性のうち,おそらくは少年の母親と思われる一方は両の手のひらを胸の前であわせ,首をやや前方につきだし,賞賛と敬虔な気持ちに満ちた眼差しで,蘇ったばかりの我が子に視線をなげかけている。しかしその面持ちは,我が子の死,そしてその蘇生という心を揺さぶる一連の事件に立ち会った肉親のものというよりは,聖人によって引き起こされた奇跡にただひたすら感嘆し,神への敬虔さを深めていくキリスト教徒のものであり,そのようないわば神への愛の発露とも呼べるものが我々に思い起こさせるものは,同主題の先行作品よりはむしろ全く別の十字架によって引き起こされた……
2004/05/18 (Tue.) 10:57:12
2004年05月17日
翻訳進行状況
昨日と今日の午前中はがんばって2節,イタリア語に直した。このあたりは別の機会にイタリア語で書いたもののストックがあったから,それほど大変ではなかったけど。あわせて12ページくらい。やっと半分くらいまで来たところかな。やりやすいところから手をつけているので,ちょっと難関な,というか自分自身が日本語で書いた時点で良く分かっていなかった部分が残ってしまっています。さてさて,要約という名をかりて,どこらへんまでこれを整理してよいやら。
2004/05/17 (Mon.) 11:48:22
2004/05/17 (Mon.) 11:48:22
2004年05月11日
デプレッシング
1年ほど前に自分の書いたものをイタリア語になおしている。ひきつづき。もとになる日本語があって,それをイタリア語になおすというのは初めてなのだけど,こういったものはなかなか気が滅入るものだ。まず出力の速度と精度が格段に落ちて,それにいらいらする。思うように表現できない,というのは母国語で文章を書いているときにも感じることだけど,それがさらにひどい。つぎに自分が昔書いたものの論理の甘さ・調査の不備にまたいらいらする。もし過去の自分が隣にいたら,こき下ろしているところだ。そして過去の自分というのはもちろん,となりではなくて今の自分のなかにいるので人格を否定された気分になる。これはそれだけ成長したと楽観的に捉えられないこともないのだけど。さらに,自分が書いたものをもう一度書き直すという行為は,基本的に新しい入力のない,非常に後ろ向きな行為でこれもまたデプレッシング。別の人が書いたものを訳すだとか,自分で新たに書く,というのだったらまだ多少は良いのだろうけど。そもそも書くという行為自体,もちろんその必要や有効性は認めるけれど,そしてそれは社会的なものであると同時に,個人的な必要でもあるのだけど(だからこうしてなにかを書いている),非常に効率の悪い,後ろ向きな行為だ。いつでもボトルネックになるのは,入力と出力だ。そんなふうにいらいらして,昨夜はやつあたりをしてしまった。今日はまた一日この作業を継続して,あしたは州都の文書館にいってこようと思っている。そうでもなければ本当にどうにかなってしまいそうだ。
2004年05月08日
5年付き合って同棲しても結婚するかどうかはわからない
朝から Prof. Ferr. のコースの一環として,州都でやっているBotticel.-Filippi. 展の見学です。たいして大きくない展覧会に10時に入場し,2時半までいるという時点ですでにありえませんが,イタリア人のことだから,絵を見てるよりおしゃべりしている時間のほうが長い。私自身はこの展覧会は2度目で,今回はカタログを買いました。35ユーロなり。Botticel.というよりもむしろ,Filippi.,いやむしろ Bartolm. di Gio.だろ,とわけのわからない言い訳を自分にしつつの出費。それがなくても買っちゃったでしょうけど。Bartolm. di Gio.に関しては来月くらいまで同じ町の S. Marc. 美術館で彼の展覧会があるそうなので,これも時間をみつけて見てくるつもりです。へたうまの画家が好きなのです。
そのあとは皆とわかれ,街外れの文書館で作業の続き。今日から新しいことを始めました。しかしちょっと雲行きがあやしい。2週間文書館で作業して,あとは必要最低限の文献を読めば2ページの論文が書けるかな,という皮算用で始めたのですが,今日やってみた感じだとどうやらそんなに簡単にいきそうにありません。やれやれ。調べていくうちに,この件を扱った唯一の文献というのが,かなりいいかげんの情報ばかり載せているというのがわかって,どこまで信用してよいやらと思案にくれているところです。最初っから自分でやるというのも大変だなぁと。しかし私が興味を持つ画家というのは,たいていろくなものではない,というのは(上手な画家が大好きな)日本のボスにもよく言われるけど。
今は帰りの電車。結構ハードな一日でした。展覧会を見るというのは,比較的疲れるもので,しかしこんなことを言っているとひ弱っ子だな。今朝の電車のなかでは,ミケーラという Bresci. 出身の子とはじめてまとまった会話をしました。北部の小都市出身者で今の学校に来ている女の子というのは概して,礼儀正しく,感じがよく,そしてわかりやすいイタリア語をしゃべる。イタリア語で論文を書いてる,っていう話をしたら,それだったらイタリア語の直しをしてあげるわよ,ということだった。高校時代から5年越しで付き合っている彼氏がいて,その彼氏も今ミケーラがいる(私もだけど)学校を去年卒業し,いまは州都の大学の大学院に通っているそうで,ふたりで一緒に暮らしているということです。だから彼女を食堂でみかけることがないんだなと納得。しかし「結婚するとかはいまのところ考えてないけどね」だそうです。へぇー。
2004/05/07 (Fri.) 18:54:37
そのあとは皆とわかれ,街外れの文書館で作業の続き。今日から新しいことを始めました。しかしちょっと雲行きがあやしい。2週間文書館で作業して,あとは必要最低限の文献を読めば2ページの論文が書けるかな,という皮算用で始めたのですが,今日やってみた感じだとどうやらそんなに簡単にいきそうにありません。やれやれ。調べていくうちに,この件を扱った唯一の文献というのが,かなりいいかげんの情報ばかり載せているというのがわかって,どこまで信用してよいやらと思案にくれているところです。最初っから自分でやるというのも大変だなぁと。しかし私が興味を持つ画家というのは,たいていろくなものではない,というのは(上手な画家が大好きな)日本のボスにもよく言われるけど。
今は帰りの電車。結構ハードな一日でした。展覧会を見るというのは,比較的疲れるもので,しかしこんなことを言っているとひ弱っ子だな。今朝の電車のなかでは,ミケーラという Bresci. 出身の子とはじめてまとまった会話をしました。北部の小都市出身者で今の学校に来ている女の子というのは概して,礼儀正しく,感じがよく,そしてわかりやすいイタリア語をしゃべる。イタリア語で論文を書いてる,っていう話をしたら,それだったらイタリア語の直しをしてあげるわよ,ということだった。高校時代から5年越しで付き合っている彼氏がいて,その彼氏も今ミケーラがいる(私もだけど)学校を去年卒業し,いまは州都の大学の大学院に通っているそうで,ふたりで一緒に暮らしているということです。だから彼女を食堂でみかけることがないんだなと納得。しかし「結婚するとかはいまのところ考えてないけどね」だそうです。へぇー。
2004/05/07 (Fri.) 18:54:37
2004年05月07日
トリップの行方
帰りの電車に乗りました。普段は夕方までいることが多いのだけど,今日は昼の電車。この州都から帰りのラインは,昼間乗ると日本人が大勢います。夕方にはめったにみないのだけど。大抵の人は州都から日帰り半日観光をするみたいです。同じ車両には,若い女の子3人,年配の女の人1人,若いけれど女の子たちほどは若くない男の人1人のグループがいて,なんだかこの人がやけに敬語なのが気になります。こんなに早く帰ってくることになったのは,今日見た文書にはなにもなかったからです。一日5冊の上限で請求ができるのだけど,その5冊ともみごとになにもありませんでした。というわけで,明日の分の予約をしてすごすごと退散です。
2004/05/06 (Thu.) 14:08:48
2004/05/06 (Thu.) 14:08:48
2004年05月06日
修道院での密談相談
打ち合わせから帰ってきました。この半年くらいの研究に OK が出て,論文の掲載先も決まり,この件に関してはあとはただ書くだけとなりました。初めての欧文論文でちょっとどきどきです。たぶん15ページくらいなので,できれば2,3週間であげてしまいたいなと思っています。
私がやっていることは,いまの分野だと非常に「ハード」な部類に入るので,ある程度結果がでるまでは不安な思いをしました。ハード,という意味を説明するのはちょっと難しいのだけど,つまり「あっているか,間違っているか」という世界です。もし間違っていたようだったら,いままでやってきたことがすべてゼロになってしまうような。今でもその不安がまったくないとは言えませんが,少なくとも既存の他の説よりは格段に蓋然性が高い,という点まではたどりつけたと思います。
一方でソフト,というのはどういう世界かというと,「こういうふうに考えられますよ」という世界ですね。「ほらほら,ここでこういうことが起こったときには,これが大事だったと考えることも『できる』んですよ」みたいな。強調には悪意はありませんが,うーむ,要領を得ない説明だな。といって,ソフトな研究を軽く見ている,というわけではなくて,せめて若い頃くらいはぎりぎりのところをやってみたいなと思っているわけです。

写真は今日行ってきたオフィスのある建物から撮ったものです。過去に修道院だった建物の一部を利用したオフィスで,中庭も見えます。こういったところで,昔のお坊さんは読書をしたそうです。
2004/05/05 (Wed.) 17:33:23
私がやっていることは,いまの分野だと非常に「ハード」な部類に入るので,ある程度結果がでるまでは不安な思いをしました。ハード,という意味を説明するのはちょっと難しいのだけど,つまり「あっているか,間違っているか」という世界です。もし間違っていたようだったら,いままでやってきたことがすべてゼロになってしまうような。今でもその不安がまったくないとは言えませんが,少なくとも既存の他の説よりは格段に蓋然性が高い,という点まではたどりつけたと思います。
一方でソフト,というのはどういう世界かというと,「こういうふうに考えられますよ」という世界ですね。「ほらほら,ここでこういうことが起こったときには,これが大事だったと考えることも『できる』んですよ」みたいな。強調には悪意はありませんが,うーむ,要領を得ない説明だな。といって,ソフトな研究を軽く見ている,というわけではなくて,せめて若い頃くらいはぎりぎりのところをやってみたいなと思っているわけです。

写真は今日行ってきたオフィスのある建物から撮ったものです。過去に修道院だった建物の一部を利用したオフィスで,中庭も見えます。こういったところで,昔のお坊さんは読書をしたそうです。
2004/05/05 (Wed.) 17:33:23
2004年05月04日
悶え死/オリオンの水瓶/カテゴリーがひとつしか指定できないって不便なものだ
朝からしとしとと降り続いていた雨が突然,オリオンの水がめをひっくり返したような勢いになる。食堂にたどり着く間の10分くらいで,くつがじっとりと濡れてしまった。しかしそんな雨も,ご飯をすまして,必要な論文のコピーをすませてしまったころにはやんでいて,やっぱりこちらの雨は長く降ることはできない。
今日はほんとうだったら州都の文書館に行く予定だったのだけど,今年何回目になるのかすでに忘れてしまった鉄道のストライキで中止となりました。かわりに今ボスが20年くらい前に書いた論文を読んでいます。これに関しての批評をここに書こうかとも思ったのだけど,あまりに公益性が低いのでやめにします。それを読んでて気になった論文をついさっき,今日の午後用にコピーしてきました。
いまわけあって,1年くらい前に自分が書いたものをイタリア語に翻訳しているのだけど,うーん,はっきりいって痛い。できることならば,すべて最初から書き直してしまいたいくらい,と仮定法で願望を表現してみます。といっても,これを読むことになるイタリア人は日本語のオリジナルなんて読むことはできないんで,さりげなく耐え切れないところは書き直しときますけどね。ところで,こういうのは長く研究を続けている人にはないのだろうか。さっきの20年前の論文もボスがちょっと話にだしてたんで読んでみたわけですが,もし今のペースでいったら私は20年前のものなんて読んだら(誰かに読まれたら)悶え死ぬ勢いです。うーん,これはその時々でもっと完成度を高くしなさいということでしょうか。
2004/05/04 (Tue.) 14:03:47
今日はほんとうだったら州都の文書館に行く予定だったのだけど,今年何回目になるのかすでに忘れてしまった鉄道のストライキで中止となりました。かわりに今ボスが20年くらい前に書いた論文を読んでいます。これに関しての批評をここに書こうかとも思ったのだけど,あまりに公益性が低いのでやめにします。それを読んでて気になった論文をついさっき,今日の午後用にコピーしてきました。
いまわけあって,1年くらい前に自分が書いたものをイタリア語に翻訳しているのだけど,うーん,はっきりいって痛い。できることならば,すべて最初から書き直してしまいたいくらい,と仮定法で願望を表現してみます。といっても,これを読むことになるイタリア人は日本語のオリジナルなんて読むことはできないんで,さりげなく耐え切れないところは書き直しときますけどね。ところで,こういうのは長く研究を続けている人にはないのだろうか。さっきの20年前の論文もボスがちょっと話にだしてたんで読んでみたわけですが,もし今のペースでいったら私は20年前のものなんて読んだら(誰かに読まれたら)悶え死ぬ勢いです。うーん,これはその時々でもっと完成度を高くしなさいということでしょうか。
2004/05/04 (Tue.) 14:03:47
2004年05月01日
鈴木さんって性格はいいし顔も悪くないんだけど,食べ方に品がないのがちょっと考えちゃうわよね
州都に向かう電車に乗っています。今日は Osp. degli Innoc. のアーカイヴで閲覧の予約を入れてから,国立のほうに向かう予定。今日のところはたいしたことをする予定はなく,すでに(100年くらい前に)部分的に出版されていた文書を確認して,その近くの箇所におもしろいものがないか一枚一枚めくって確認するという非常に機械的な仕事です。まぁ,100年前の記録なんて非常にいいかげんなので,すんなりそれが見つかるかはまた別問題。
研究の(実際的な意味での)やりかた,あるいはツールというのはひとそれぞれなのだろうけど,私はもう最近はもっぱらパソコンばかりです。なんでもパソコンにほうりこむ。古文書もパソコンで書き起こし,読んだ文献についてもパソコンにノートをつけ,必要な図版もすべてパソコンに入れている。いまのところ紙ベースなのは,文献本体だけです。これも OCR して,というのは考えなくもないけど,いまのところは労力に見合いそうにない(コピーしたものならともかく,買った文献とかもあるから,このあたりは当分変わりそうにない)。物理的になにか本体があると,とにかく整理が大変です。
それを一番痛感するのが図版の整理。ひとつの図版には「作者」「保管場所」「主題」「制作年代」といったいろいろなデータがあるのだけど(しかしマイナーな話題だ),図版を紙だとかポジフィルムとかでもっている限りはどうしてもひとつの基準で整理しなくてはならないわけで,これはなかなかこまる。
そこで自然に,パソコンに入れて整理しようという発想が生まれるが,フォルダにわけておいておく,というだけだとまた上記の問題につきあたるので,なにかそういうソフトを使ってデータベース化しようということになる。それでいろいろ試してみた結果,いまのところは Adobe Photoshop Album 2.0 Mini という Acrobat Reader をダウンロードしたらかってについてきたソフトを使っている。ただなんですが,商品版とほとんどかわらない機能が使えて重宝しています。このソフトの特徴を私なりに考えてみると,
1.フォルダ・ファイル名という概念はユーザーにはほとんど見せない(パソコン上での「物理的な」位置情報というのを画像の整理のために使わない)。
2.その上で,それぞれの図版にはキーワードを振った「しおり」をつける。
という2点ではないかとおもう。ちなみに「しおり」はひとつの画像にいくつでもつけることができて,画像の検索はこの「しおり」を使って And や Or で絞り込んでいく。「しおり」はグループ化もできるので,私は「作者」「保管場所」なんかのグループにわけている。しかしそれほど絞込みというのは厳密にやらなくても,サムネールの数が100個くらいだったら,だいたいざっと見て目当ての図版を見つけることはできる。あとは製品版だと,カレンダー機能というのがあるらしいが,これは私にはあまり用はない(4月31日息子の誕生パーティー)。
これで例えば,ある作品の図版を整理するときは,「田中太郎」という作者名と「東京へのへの美術館」という保管場所と「1910年代」という制作年代の3つのしおりをつけておくとする。そうすればあとになって,「東京へのへの美術館」所蔵作品を一覧したい,というときはそのしおりがついているものだけをサムネールで一覧表示すればよい。田中さんの作品一覧を見たければ,田中太郎しおりで検索すればよい。
なんだそれだったらデータベースと同じじゃないか,と思うかもしれないし,実際に原理としてはそうなんだけど,そのデータの入力というのはあらかじめ登録しておいたしおりをぺたったはりつけるだけなのでとても簡単にすむ。面倒だったら(とくに重要な画像でなければ)そのしおりを貼り付ける必要すらないし(あとで必要になったら時系列で探せばよい),あとはある作品が――そしてこういうのはよくあることなのだが――「田中太郎」さんのものか「佐藤花子」さんのものかわからないようなときというのは,両方のしおりを貼り付けておけばよい。
こんなことを書いていると,Adobe のまわしもののような感じですが,このソフトは私のような仕事をやっている人(圧倒的マイノリティ)には非常に便利です。日本に帰ったら製品版を買ってしまうかも,と思っているくらい。しかし,まわしもの疑惑を回避するために最後に一言付け加えておとくと,Adobe のほかの製品と同じく重量級というのが欠点だ。
2004/04/30 (Fri.) 9:22:00
研究の(実際的な意味での)やりかた,あるいはツールというのはひとそれぞれなのだろうけど,私はもう最近はもっぱらパソコンばかりです。なんでもパソコンにほうりこむ。古文書もパソコンで書き起こし,読んだ文献についてもパソコンにノートをつけ,必要な図版もすべてパソコンに入れている。いまのところ紙ベースなのは,文献本体だけです。これも OCR して,というのは考えなくもないけど,いまのところは労力に見合いそうにない(コピーしたものならともかく,買った文献とかもあるから,このあたりは当分変わりそうにない)。物理的になにか本体があると,とにかく整理が大変です。
それを一番痛感するのが図版の整理。ひとつの図版には「作者」「保管場所」「主題」「制作年代」といったいろいろなデータがあるのだけど(しかしマイナーな話題だ),図版を紙だとかポジフィルムとかでもっている限りはどうしてもひとつの基準で整理しなくてはならないわけで,これはなかなかこまる。
そこで自然に,パソコンに入れて整理しようという発想が生まれるが,フォルダにわけておいておく,というだけだとまた上記の問題につきあたるので,なにかそういうソフトを使ってデータベース化しようということになる。それでいろいろ試してみた結果,いまのところは Adobe Photoshop Album 2.0 Mini という Acrobat Reader をダウンロードしたらかってについてきたソフトを使っている。ただなんですが,商品版とほとんどかわらない機能が使えて重宝しています。このソフトの特徴を私なりに考えてみると,
1.フォルダ・ファイル名という概念はユーザーにはほとんど見せない(パソコン上での「物理的な」位置情報というのを画像の整理のために使わない)。
2.その上で,それぞれの図版にはキーワードを振った「しおり」をつける。
という2点ではないかとおもう。ちなみに「しおり」はひとつの画像にいくつでもつけることができて,画像の検索はこの「しおり」を使って And や Or で絞り込んでいく。「しおり」はグループ化もできるので,私は「作者」「保管場所」なんかのグループにわけている。しかしそれほど絞込みというのは厳密にやらなくても,サムネールの数が100個くらいだったら,だいたいざっと見て目当ての図版を見つけることはできる。あとは製品版だと,カレンダー機能というのがあるらしいが,これは私にはあまり用はない(4月31日息子の誕生パーティー)。
これで例えば,ある作品の図版を整理するときは,「田中太郎」という作者名と「東京へのへの美術館」という保管場所と「1910年代」という制作年代の3つのしおりをつけておくとする。そうすればあとになって,「東京へのへの美術館」所蔵作品を一覧したい,というときはそのしおりがついているものだけをサムネールで一覧表示すればよい。田中さんの作品一覧を見たければ,田中太郎しおりで検索すればよい。
なんだそれだったらデータベースと同じじゃないか,と思うかもしれないし,実際に原理としてはそうなんだけど,そのデータの入力というのはあらかじめ登録しておいたしおりをぺたったはりつけるだけなのでとても簡単にすむ。面倒だったら(とくに重要な画像でなければ)そのしおりを貼り付ける必要すらないし(あとで必要になったら時系列で探せばよい),あとはある作品が――そしてこういうのはよくあることなのだが――「田中太郎」さんのものか「佐藤花子」さんのものかわからないようなときというのは,両方のしおりを貼り付けておけばよい。
こんなことを書いていると,Adobe のまわしもののような感じですが,このソフトは私のような仕事をやっている人(圧倒的マイノリティ)には非常に便利です。日本に帰ったら製品版を買ってしまうかも,と思っているくらい。しかし,まわしもの疑惑を回避するために最後に一言付け加えておとくと,Adobe のほかの製品と同じく重量級というのが欠点だ。
2004/04/30 (Fri.) 9:22:00
2004年04月24日
ひさしぶりの肉体労働はつかれる:フィレンツェ郊外にいったこと
昨日のこと(23日):朝は少し寝坊で,9時18分の電車でフィレンツェへ。バス35番(駅の西側)に20分ほど乗り,San Biaジョ a Petrioロ教会に到着。しばらく待ち,Don Pier Domenico ミrriを捉まえ,教区司祭館の作品を見せてもらう。写真撮影。途中でカフェをもらう。あとでお礼の手紙を書くこと。
帰りのバスを待つ間にバールでパニーニを食べる。パンがしめっていて気持ちわるくなる。
街にもどってからは,Ss. Annunz.広場周辺で作業。Ss. Annunz., Osp. degli Innoc. のポルティコ。7時ころに戻る。
2004/04/24 (Sat.) 12:35:00
帰りのバスを待つ間にバールでパニーニを食べる。パンがしめっていて気持ちわるくなる。
街にもどってからは,Ss. Annunz.広場周辺で作業。Ss. Annunz., Osp. degli Innoc. のポルティコ。7時ころに戻る。
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